後期研修医向けに、腎センター内科、外科、泌尿器科、放射線科、小児科、麻酔科、耳鼻咽喉科の各診療科をご案内しています。
当センターの診療方針は「EBMに満足することなく、さらなる腎疾患の予後改善をめざす」ということであります。腎疾患の初期治療から、腎不全医療までの一貫した流れの中での臨床腎臓病学の知識、技術、経験を身につけて下さい。国内外でも有数の症例数を誇ります。
【情熱のある後期研修医募集】
増加の一途をたどる維持透析治療を受ける患者数は全国で25万人を超え、腎臓病治療のブレイクスルーが待たれます。 私たち仙台社会保険病院腎センターは1985年に世界で初めて糖尿病性腎症におけるACE阻害薬の蛋白減少効果を報告しました。また、私たちはIgA腎症の根治治療として扁桃摘出術+ステロイドパルス併用療法を考案しその臨床成果を15年以上にわたり蓄積してまいりました。 当センターでのこうした治療方法の革新は情熱をもった医師たちがたくさんの患者様を丁寧に診察することから生まれました。当院に占める腎センター病床は159床。腎生検数は年間約350例、透析導入患者数は年間約200例で単独の腎センターとしては国内屈指です。当センターでの臨床経験が将来、腎臓病治療学のブレイクスルーに繋がることを期待しつつ、当センターでは情熱のある後期研修医を全国から広く募集しております。
【症例数】
| 入院ベッド数 | 144床 |
|---|---|
| 血液透析ベッド数 | 64床 |
| 腎生検数 | 350〜400件/年 |
| シャント手術 | 250件/年 |
| 急性血液浄化を含む透析件数 | 3,000件/月 |
| CAPD | 589名(平成17年度) |
【認定施設】
初期臨床研修制度の導入に伴い、当科では初期研修終了後に外科で後期研修を希望される方を募集致します。
当科の特徴は、全患者の約40%を慢性腎不全患者が占めることです。慢性腎不全患者は心血管系障害を合併し高リスクであり、より厳密な水分出納及び電解質の管理を必要とします。外科では、手術の成否と同等に術後管理が患者の予後を左右する重要な要素です。当科でより緻密な術後管理法を身につけることは将来非常に有用なことであり、当科での研修は最適と考えます。
扱う疾患は多岐にわたります。一般外科および消化器外科はもちろんのこと、血管外科、ひいては当科の特徴である腎移植外科まで網羅しており、それぞれを専門とする先輩医師が指導します。後期研修で術者として経験可能な手術は、
| 一般外科 | 甲状腺切除術、副甲状腺摘出術、乳腺切除術、ヘルニア根治術など |
|---|---|
| 消化器外科 | 虫垂切除術、胆嚢摘出術(開腹下、腹腔鏡下)、胃切除術、胃全摘術、胃空腸吻合術、 結腸切除術、直腸切除術、人工肛門造設術など |
| 血管外科 | 腹部大動脈瘤手術、内シャント造設術など |
| 腎移植外科 | 生体腎移植手術 |
もちろん手術経験数の多寡で研修の良し悪しが決まるわけではありませんが、 ちなみに当科で3年研修を終えた一研修医の手術経験数は以下の通りです。 後期研修ではこれとほぼ同等と考えて頂いて結構です。
| ヘルニア根治術 | 59例(鼠径55例、大腿1例、腹壁瘢痕2例、臍1例) |
|---|---|
| 虫垂切除術 | 14例 |
| 胃癌手術 | 5例(幽門側胃切除術5例、胃全摘術0例) |
| 十二指腸潰瘍穿孔手術 | 1例 |
| 大腸癌手術 | 14例(右側結腸切除術4例、横行結腸切除術5例、S状結腸切除術1例、前方切除術4例) |
| 消化管バイパス手術 | 1例 |
| 甲状腺手術 | 12例(甲状腺癌5例、甲状腺腫7例) |
| 副甲状腺手術 | 37例(二次性副甲状腺機能更新症37例) |
| 腹部大動脈瘤手術 | 1例 |
| 下肢静脈瘤手術 | 2例 |
| 下肢膝上切断術 | 1例 |
| 生体腎移植レシピエント手術 | 1例 |
| 気管切開術 | 2例 |
当科では、新臨床研修制度開始以前の1983年より、医師国家試験合格者を対象に毎年2〜3名の外科研修医を採用して参りましたので、研修医指導実績は十分に備えています。したがって当科で研修を受けられれば、臨床外科医としての十分な知識と技術を習得して頂けると確信しております。
ただ、一人前の外科医として踏み出すには、先輩医師の指導のみでは不十分であることは言うまでもありません。あなた方ひとりひとりの「やる気」がなければどうにもなりません。患者の容態如何では昼夜を問わず、"3K"も厭わずに「誠心誠意」取り組む覚悟のある方を歓迎します。新しい制度下では、後期研修如何で外科医としての将来が決まってしまうと言っても過言ではありません。是非当科で「人の上を行く」外科医をめざしてみて下さい!
文面だけでは説明不足をお感じの方、当科での後期研修に興味を持たれた方は、是非一度、休みなどを利用して見学においで下さい。また、実際に当科で後期研修を行っている研修医の声をお聞きになるのも良いかと思います。
是非、当科へ後期研修医として応募して下さることを、一同心よりお待ちしております。
募集定員: 2名/年
当科では5人のスタッフと53床の病床で泌尿器科疾患全般を広く扱っています。診断から治療まで最新の知見をもとに診療を行っており、当科の豊富な症例を経験すれば、泌尿器科医としてのファンデーションの形成に必ず役立つと考えられます。内視鏡、体腔鏡手術の症例数も多く、同時にこれらの開放手術も経験できるため、これからの泌尿器科医に必要な非侵襲的治療の習得にも最適な環境といえます。
当科は放射線科専門医2名の常勤で、1名が画像診断全般を、もう1名が血管撮影およびIVR(血管内治療)を行っています。設備としてはCTが東芝の4列multi-sliceCT1台、MRIがシーメンスの1.5T1台、RIが東芝のSPECT1台、血管撮影・IVR用装置が東芝のDSA装置1台とシーメンスのフラットパネルDSA装置1台の計2台を備え、それぞれ昨年一年間の件数で、CT 4,400件、MRI 2,600件、RI 1,400件、血管撮影(検査のみ) 2,600件、血管撮影(IVR) 900件を行っております(以上、2004年の件数)。 特に当科では透析シャントのIVR件数が年々増加の一途をたどっており、昨年一年間で830件と過去7年連続で日本一の件数を施行しております。画像診断においても放射線科専門医1名がCT・MRI・RIの読影に専従しております。
将来的に放射線科を専門にしたい方でしたら、画像診断に興味がある方でも、IVRに興味がある方でも、あるいはどちらもバランス良く学びたい方でも希望に応じた研修が可能です。また当科の放射線科常勤医は2名ともに東北大学放射線科医局出身であり、現在も医局と密な繋がりがありますので、将来的に希望があれば東北大学放射線科医局に入局が可能です。当院の腎臓内科や他科の研修希望の方で、画像診断やIVRに興味のある方についても、短期間の研修や見学など可能な限りご要望に応じたいと思います。
【特に小児腎尿路疾患に興味のある研修医の方へ】
小児科一般に加え、腎尿路疾患、膠原病、血液疾患中心に診療しています。特に腎尿路疾患については、腎内科・腎移植科・泌尿器科と連携が取れ、病理検査室も充実しており、血液浄化療法も行えることからトータルケアができます。当科におけるIgA腎症などの腎炎治療の成績は非常に良好で、200例を越すIgA腎症での尿異常消失率は95%に達しており、早期診断、早期治療により早期の治癒が期待されるようになっています。
年間約2000件の麻酔科管理症例のうち30%は腎不全(透析)患者となっています。
このためハイリスク麻酔管理に関して多くの経験がえられます。また気道確保困難(挿管困難)対策にも力をいれており、ファイバー挿管を基本とするさまざまな手技も身につけられます。さらに2年間で麻酔科標榜医の資格も得られます。
現在麻酔科医は全国的に不足していますが、ハイリスク麻酔管理と気道管理に習熟した麻酔科医はさらに貴重です。麻酔科専門医をめざす方だけでなく、外科系で麻酔を担当している方、家庭に事情のある女性の方にも柔軟な研修期間で対応いたします。
当院の特色であります腎疾患の内科的・外科的治療に連携し、IgA腎症患者の扁桃摘出の他、中耳・喉頭を初めとする機能改善手術を診療目標としています。手術顕微鏡、KTPレーザー、逆流性食道炎に対する食道機能検査、24時間食道内pHモニター、睡眠時無呼吸症に対するポリソムノグラフィーを初め、検査、手術器機が充実しており、高レベルの耳鼻咽喉科診療が行える環境が整っています。
IgA腎症の扁桃摘出術は、腎センターと協力し、おそらく世界一の手術件数です。院内の腎疾患研究センターで病巣感染症の本態に迫る研究も進行中です。
睡眠時無呼吸症候群も当院は国土交通省よりその診療機関に指定されています。在宅でのスクリーニング、2泊3日入院でのPSGによる精査を下に、外科的治療、CPAP導入の経験が豊富です。中耳、喉頭疾患、嚥下障害については豊富な手術経験を生かし、機能改善手術を行い、東北一円からの紹介患者を診療しています。早期喉頭癌のレーザーメスによる音声温存手術も経験豊富です。その他、胃酸逆流症による咽喉頭異常感、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、神経耳科学(顔面神経麻痺、突発性難聴、眩暈)などの診療を行い耳鼻咽喉科一般について、深く広く研修することができます。